藤井聰太7段貫録勝ち

本日は何を書こうかと、迷っている内に新人王トーナメント戦があるのを思い出して、つい見てしまった。 藤井聰太7段は相変わらず、後手番でその初手も相変わらず飛車先の歩をついた。 しかも、何時もと同じように、僅か3時間しか無い持ち時間を凡そ1時間費やし、方針を決めたようだ。 近藤5段は対藤井聰太7段対策を練っていたようで、藤井聰太7段は突破口を開くのに随分苦労したようにみえた。 歩の突き合…

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唯一つのルーチン

藤井聡太7段のルーチンは第一手目を指す前にお茶をすすって飛車先の歩を突くことである。 これまでは、その操作に全く淀みが無く、決められていた行為であった。 第一手目を固定する事で、他の部分に読みの時間を取る意味があるのだと推察する。 所が、青野九段選にいてその一手目に初めて数秒の時間を掛けた。 これはある程度、中盤に対する自身の型が完成に近づき、少し序盤に目を移し始めたという兆しなので…

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青野九段、唯一つの間違いで詰められる

藤井聡太7段は昨日、順位戦において、青野九段に勝利し、順位戦14連勝とした。 間違いというのは、銀を上げただけの事である。 その銀が数手先には2筋に迄下げられてしまった。 5筋迄上がっていた銀が2筋に迄下がったと言う事は、5手の手損と言う勘定となる。 藤井聡太7段は、その間全く手損をしていないのである。 先に5手好きに指せれば、素人が考えても将棋になりようがない。 青野九段は…

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強くなる時

格上の高見叡王に一敗2勝でアメーバトーナメントに勝ち上がった。 偶然でもなく、明らかに解説の森内九段からも賛辞を受けての堂々としたタイトル保持者である叡王に2連勝である。 明らかに新人ではない強さを持っている。 将棋は駒の動かし方から覚えなければならないゲームである。 そして、相手が指す手によって、対応が全て異なり千変万化と言っても良い状況を生み出す。 高見叡王に止まらず、羽生善治…

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見ているだけで頭が痛い

昨夜、藤井聡太7段対高見泰地叡王がAmebaトーナメント準決勝で戦った。 結果は、藤井7段が1敗2勝で決勝進出を決め、羽生善治永世7冠対佐々木勇気6段の勝者と戦うことになる。 実戦は初めてみたのだが、手を追うだけで頭が痛くなる。 筆者が指すようなヘボ将棋であれば、自身のものでも頭が痛くなる事は無いのだが、ハイレベルでの観戦は頭が痛くなるだけでなく、疲れる。 局後の解説を聞くと、随分深…

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藤井聡太棋士棋風変遷

奨励会時を含めて、棋士になって1年位は、盤面が如何にして詰将棋になるかを目標に指していたと考える。 無論、将棋ソフトを活用して、序盤構想も確り研究していたから、一流棋士から将棋の完成度の高さを絶賛されている。 詰将棋選手権で、4連続満点1位であり、詰将棋作家としても高い評価を得ている少年としてはその指方は自然な発想と考える。 詰将棋を解き、創作するのに1番必要なことは駒1つひとつに止ま…

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格下相手にも自身の強さへの糧に

昨日、藤井聡太7段と里見香奈女流4冠との対戦があった。 女流4冠とは言え、棋士でさえ無いし、おきぬ方や藤井聡太7段は棋士の7段で、里見香奈は明らかに格下である。 その格下相手に、僅か1時間しか無い持ち時間を早々と使い切り、一分将棋で下している。 このブログを読んで下さっておられる読者諸兄は、「読み」「長考」における脳の働きはご承知頂いていると思う。 詰り、この読みは小脳核に長期記憶を…

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将棋は先手有利

藤井聡太7段の本年度における公式戦対局は16勝3敗である。 その内の先手番は3局しかないが、それは全て可知を修めている。 3敗全てが後手番である。 藤井聡太7段の場合だけ見ても、圧倒的に先手有利であることは間違いない。 囲碁の場合、戦後暫く迄はコミが無く、先手絶対有利であった。 江戸時代の名人・本因坊による名局の数々もコミ無であった。 筆者が囲碁を覚えた50年以上前は、コミが…

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強くなる

将棋が強くなると言う事は、それだけ学んだ事でもある。 技術を学ぶ時、脳に記憶するという作業をして、それも繰り返して作業した時のみ強くなると言う実感を伴う。 受験勉強とて然りである。 海馬が充分な機能を持っていない幼い時、記憶は大脳皮質に直接貼り付けられる。 天才が早期教育によってのみ生れるのは有名な話である。 偶々藤井聡太7段の祖母は、自身も知らない将棋を孫に教えようという柔軟な頭…

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理化学研究所将棋プロジェクト

昨夜、久し振りに理化学研究所将棋プロジェクトが敢行されたのを思い出して、理研のHPを見た。 2年位前までは、毎日プレスリリースを読んでいたのだが、最近は関心が脳科学から別分野へ移ってしまったので、見ていない。 藤井聡太7段の登場で、昔取った杵柄と言いますか脳に少し方向が向いた次第だ。 棋士を相手にした理化学研究所将棋プロジェクトでの様々な機器を使って理研の研究者が下した結論は前頭前野・…

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Ameba TVトーナメントInspired by羽生善治もベスト4が出揃った

この棋戦の特徴は棋士が読みを入れずに、指さねばならない所にある。 相手が手を指した後、指す駒に手を伸ばし、それを目的地に持って行くのに3秒は物理的に掛かるだろう。 閃きに要する時間が最低2秒として、第1感で指して最低時間が5秒掛かる計算だ。 詰りは、より良い手の選択に与えられた時間は、100手で終了したとしても、1手に3秒使えない計算になる。 時間のある将棋で藤井聡太7段は、凡そ1時…

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凄まじい29連勝の衝撃

筆者が藤井少年を知ったのは、実は28連勝をしていると、ワイドナショーで紹介している場面を見てからだ。 「へえー!凄いんだ」と感じたのは覚えている。 現実には、筆者の棋力は弱く、囲碁はそこそこ打てていたから、NHKトーナメント戦で見ていたのは囲碁であった。 当然ながら、29連勝と次の30連勝を掛けた勝負には注目はしたが、「へえー!」の段階は越えなかった。 30連勝を止めた佐々木勇気5段…

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詰将棋も小脳が活躍している

藤井聡太7段が4年間日本詰将棋選手権で4連覇しているのは良く知られている。 詰将棋は詰めるパターンを習得する事によって、解けるようになる。 難しい詰将棋は複数のパターンの絡まりあいで作成している。 所詮は答えの分かったパズルと言う事だ。 現在、藤井聡太7段が創作活動を中止する事が師匠である杉本7段との約束になっているようだ。 高々パターンの域を出ない詰将棋を封印して、実戦に対応しよ…

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結果、勝ちで良い

藤井聡太7段の将棋は、華麗で速度が速い。 アメーバトーナメントで6連勝しているような時間が速いのではなく、読む時間は惜しみなく使うが、手の速度が速い。 7段になるまでの将棋は、一局を勝ち切る為の戦略が中心であったようにおもう。 それは、昨年末に深浦九段に大逆転負けを喫した事に端を発していると受け止めている。 7段になった藤井聡太は中盤戦に深い読みを入れ、持ち時間を惜しみなく費やしてい…

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藤井聡太の6連敗

今は全く連敗すらしない藤井聡太7段だが、6連敗した事があったようだ。 試験に合格し、奨励会に入会して間もない時の話だ。 小学校4年生で、朝5時に瀬戸市の家を出て、8時には大阪将棋会館に母に伴われ通っていた頃の話だ。 幾ら強いと言ってもアマ強豪の時と、奨励会会員では勝負に掛ける情熱や姿勢が全く異なるのだろう。 勝負事は負けて、その負けの原因を究明する事によって、強くなる。 筆者も囲碁…

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頭が痛くなる

幼稚園に通っていた頃に、難解な詰将棋を解いていた時、頭が痛くなったというエピソードがある。 その時に、脳はどうなっていたんだろうと想像する。 設備の整った研究機関に勤めている研究者がそういう場面に立ち会えば、fMRIを使って解析するのだろうが、1思索者に過ぎない筆者は想像することしか出来ない。 痛みを感じる意味は、その生体が危機に陥っている証左である。 幼稚園児に起きる脳の痛みに、神…

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読み

先を読むと言う事は人生では多々あり、幸せになろうと考えて人は先を読む。 将棋では、ゲームに勝つという目的で手を読む。 棋士ともなれば、前頭葉に将棋に関する神経核ができているはずだ。 その分、普通の人よりは前頭葉の体積も大きく重さも重い。 神経核の作業は、次の手を周辺及び盤面全体を考えて予測することにある。 可能性として、予想される手は無限にあると言っても良い。 その中から、最…

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東大生も藤井聡太を日本一の天才と思っていた

昨年9月27日フジテレビ系で放送されたバラエティー特番「さんまの東大方程式第4弾」があったのをYouTubeで知った。 他の有名人を押しのけ、藤井聡太7段が天才1位と評価されていた。 その理由は「若いのにここぞでの勝負力が凄い」「落ち着いていて、冷静でどこをとっても隙が無い」「藤井さんは別格だと思う」との評価。 2位はタレントの明石家さんま、3位は野球選手のイチロー、4位はプロデューサ…

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素早い手

昨日、佐々木勇気6段が橋本崇載8段に2勝1敗で勝った「アメーバトーナメント戦」は持ち時間が5分で、一手指すと5秒加算と言うルールなので、殆ど勘のみにて指さねばならない。 出場している棋士の指し手を見ると、長い持ち時間を使って指しているのかと錯覚しそうだ。 長い持ち時間の場合でも、相手が指すと間もなく指すこともある。 聡太の脳の話である。 聡太はこの棋戦において6戦全勝で勝ち進んでいる…

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格の違い

昨夜行われた叡王戦7段予選で木下7段に勝利したが、見ていると速さに対する認識が違うと感じた。 速さという言い方では分りにくいだろうが、藤井聡太7段は極力手損に繋がる手は指さないが、木下7段は消極的で踏込が足りなく感じる。 結果、63手で投了となっている。 昨日、登上繊維と平衡繊維の同時発火で長期抑圧が起きると書いた。 この信号はプルキンエ細胞軸索から小脳核へ投射され、それが重なると小…

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プルキンエ細胞

本日、叡王戦7段戦2回戦で木下浩一7段と19時00分から対局が行われる。 番狂わせのないよう、勝って欲しいものである。 昨日、小脳は大脳に対するアプリであると書いた。 それは、小脳のプルキンエ層において、お化け細胞とも言える記憶メソッドである長期抑圧を発信するプルキンエ細胞がある事にある。 プルキンエ層において、プルキンエ細胞は下オリーブ核から発する登上繊維と顆粒細胞層にある顆粒細胞…

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小脳の機能は大脳のアプリ

小脳が無ければ大脳は何も決めることができない。 神経核で演算をするが、その演算が正しいかどうかを決めるのが小脳だからだ。 我々が無意識で行っている動作は全て小脳が担保している。 歩くという動作1つ取ってみても、全身の多くの筋肉を使って二足歩行している。 その筋肉を動かせるという演算をしているのは頭頂葉にある運動連合野でしている。 1つひとつの筋肉に他の筋肉とどう連携すれば、二足歩行…

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大脳と小脳

これまで、記憶を中心に神経核について述べてきた。 人間とコンピューターの違いは小脳の働きをする機能がコンピューターに無い事だ。 小脳の役割はコンピューターで言えば、命令を出すアプリと言える。 それ迄の経験が記憶であり、大脳は記憶に基づいて計算をして動かす末端である筋肉を操作する指令を出そうとする。 この働きを快速に計算する作業計算をするのが、神経核である。 出そうとした指令を瞬時に…

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聡太の脳は調べるべきだ

藤井聡太7段は次々と記録を打ち立てている。 脳神経科学を学んだ者としては、壮太の脳に大いに興味を持っている。 必ずや聡太の脳には将棋と関わる神経核が大きく発達しているはずだからだ。 脳の中で起きていることを推察することはできるが、如何せん何処の組織にも属していない。 調べる為の機器が手元に無いのである。 我々の脳には胎内で造られた神経核が多く存在している。 聡太の脳にあるはず…

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何故ハイブリッド脳なのか

高校の授業を家で予習復習せずに、学校だけで完結している。 恐るべき終盤力。 AI越えの手を連発している。 この3点を可能にするのはハイブリッド脳しかないという訳だ。 何故、このハイブリッド脳が出来上がったかは昨日も取り上げたが、隣に住んでいる祖母の役割が大きい。 自分も指さない将棋を一緒に覚えようという発想力に注目したい。 普通、自身が得意なものを教えようとする人は多いが、知らな…

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おめでとうございます義務教育

前の記事で聡太のハイブリッド脳を書いた。 そこで自身の知らない祖父母に可愛がられ、5才で祖母と共に覚えたと書いた。 自身の得意分野を得意になって教える姿は良く見かける。 知らないものを自分も一緒になって憶える発想力は中々ないものである。 祖父母と壮太の楽しい時間が垣間見えるようだ。 楽しい瞬間(ドーパミンが溢れている)に素早く記憶するものであり、人にとって成果が上がりやすい時でもあ…

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聡太の脳はハイブリッド

数年前に日本財団が脳細胞死について、研究発表プレスリリースした。 大方の人は、その発表によると、胎児時代から7才に掛けて脳細胞数が急減している。 それを食い止め、常人よりも遥かに多い脳細胞を持つのが、ソフト越えの呼び名も高い藤井聡太7段の脳に相違ない。 脳細胞死が何故起きるかという仕組みは、居るだけの脳細胞を維持する脳由来神経栄養因子が不足しているからである。 脳細胞を使う状態になれ…

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真核細胞の成り立ち

我々の類稀なる脳を象るニューロンとグリア細胞は真核細胞からできている。 人類が最終発達形態として君臨する事になるには真核細胞が必要であったのだ。 生命と呼ばれる細菌(マクロファージと考えられている)が発生してから40億年以上経つが、真核細胞が生れるのに20億年を要している。 20億年の間に起きた事のはじまりは、細菌から、極限状態で繫殖する古細菌が生れたことだ。 古細菌は極限状態の中で…

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記憶を司るニューロンは真核細胞の最終進化形

昨日の記事では将棋や珠算を引合いに出して、我々の文化的活動がニューロンによってなされると書いた。 ニューロンは驚くべき細胞で、新しく生れたものは自己死しなければ、筋肉細胞同様に永遠に進化する細胞である。 通常の真核細胞は、代謝の結果古くなると細胞分裂をして置き換わり、分裂不能になるとその肉体は死が待っているのみである。 ipS細胞の活用が広がる技術が進展している為に、真核細胞の終焉によ…

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記憶と神経核

記録をどんどん塗替えている藤井壮太7段の脳を想像してみよう。 アインシュタインの脳の脳ではないが、前頭皮質に将棋に関わる神経核があると考える。 脳内将棋盤という発想がある。 それは最初から有る訳ではなくて、1つゞ覚えていく内にそういうものが出来てくるものだ。 記憶の堆積から、纏まりのある群として記憶が進み、最後には将棋盤を絵として捉える事ができるようになる。 盲視将棋というのがある…

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将棋は速度

昨日の順位戦、見事に西尾明6段に快勝した。 勝率歴代中原誠元名人と同率一位の八割五分に史上最年少で達成している。 これで順位戦13連勝である。 藤井聡太7段の指方を見ていると、指す原則が速度にあるように見受けられる。 先手であっても後手であっても飛車先の歩をついている。 速度の速い駒は縦横が飛車で斜めが角であるので、飛車先の歩が速度の面から言えば、一番に違いないから変わらないのが当…

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