2018年度は本日で終り、藤井聡太7段の脳は如何に

本日3月31日を以て、2018年度は終わりとなり、藤井聡太7段は明日から高校2年生となる。この1年を振り返ると、藤井聡太7段の将棋は随分安定したものとなり、1年前から比べると大きく成長したように感じる。年間勝率が示しているが、昨年度は8割3分6厘であったのに対して本年度は8割4分9厘と対戦相手が強くなっているにも関わらず挙げている。 前半戦では異色のルーキー今泉健二4段にNHK将棋トーナメント…

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藤井聡太7段、魅せた!未だ冷めやらぬ逆転勝利の興奮

3月27日の中田宏樹8段と戦った竜王戦4組ランキング戦で敗勢の中からもぎ取った奇跡的逆転勝利に酔いしれている。藤井聡太7段の将棋を見ていると、時々思いも掛けない手を指して、それがAI超えとよく呼ばれる。筆者は将棋は弱いので、見ていた時には気付かなかったのであるが、ネット上では銀の只捨てがAI超えの一手であったようだ。 銀の只捨てによって飛車が効いていた筋から飛車を外して詰み筋が生れたとの解説が…

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藤井聡太7段の本年掲げた目標「進歩」は具体的に何なんだろう

一昨日戦った中田宏樹8段との凄まじい逆転劇の衝撃に、未だ私自身の脳が揺れているのが収まらない。兎に角勝ちという結果を残し、今年度歴代3位となる高勝率で平成18年度が締めくくられた事に祝意を示したいと思う。2年連続、最高勝率を達成した訳だから、これ以上進歩してとないするんと言う声も聞こえてくるだろう。 道を極める者にとって、進歩は欠かせない存在であると共に戦友のような存在かも知れない。筆者は藤井…

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昨夜、藤井聡太7段は中田宏樹8段に大逆転!最後は詰将棋に!

昨日の記事でお知らせした通り、藤井聡太7段は中田宏樹8段に対して相手の得意戦型、詰り手の内で戦った。中盤戦に入り、中田宏樹8段の2つの歩突きに始まった攻撃力は伊達じゃなく、忽ち解説人も先手持ちになってしまった。解説では藤井聡太7段がああやってもこうやっても良い結果が出ないという説明が続き、中田宏樹8段が力で捩じ伏せに来た瞬間に風が変わった。 中田宏樹8段が飛車で金を獲り捨てた瞬間がその時であっ…

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現在竜王戦4組ランキング戦対中田宏樹8段で駒組が続いている

両者共に矢倉囲いになりそうな戦型になっている。持ち時間の長い将棋は午前中の手の進み具合は何時見ても、じりじりするだけで、見ている時間が随分長く掛る。見る将棋にはフィッシャールールのAmebaトーナメントであれば、見応えがあり大衆化するのに面白い試みであると考える。 現在は藤井聡太フィーバーに押されて長時間持ち時間将棋にも広告主に困らないようであるが、フィーバーが終わった時にどうなるか楽しみだ。…

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歴代3位の高勝率を誇る藤井聡太7段

藤井聡太7段が負ける姿を見るのは久々であることが多い。何しろ、これ迄の勝率を見ると、通算勝率が8割5分2厘であるから、驚きである。後手番有利と言われるが、藤井聡太7段も例外では無く、先手番8割8分9厘、後手番8割2分3厘と先手番が有利なのは間違いない。 順位戦のように決まっているのは別にして、先手・後手は振り駒で決めるのが通例だが藤井聡太7段後手番の印象が強い。只、後手番も工夫しているようで2…

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明後日竜王戦4組ランキング戦で戦う中田宏樹8段との対戦予想

中田宏樹8段は竜王戦と縁が深く、挑戦者決定3番勝負迄進出した経緯を持つ羽生と谷川の両巨人に挟まれた世代のようだ。デビュー年度には羽生と同率で将棋大賞年間勝率を分け合った程に好調な出だしであったようだ。棋風は居飛車党で、矢倉囲いを好むもので、近年は年のせいもあり、徐々に調子を落としており、レーティングは1,526で平均値である。 この3年はレーティング1800以上の棋士には勝ててなく、そういう点…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度(王座戦編)Ⅲ

来年度タイトル挑戦に1番近いのは日経新聞主催棋戦である王座戦であろう。現在2次予戦が残り6枠を掛けて熱戦が繰り広げられているが、後1戦の棋士も居れば未だ3戦戦わねば枠入り出来ない棋士も居る。藤井聡太7段は昨年のベスト4という事で、シード権を得ているが、タイトルホルダー達もシードされていて、皆強豪揃いである。 ここで勝ち抜くのは大変な事だろうし、何れのタイトル挑戦するにもこれ位の難しさは伴うだろ…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度(竜王戦編)Ⅲ

タイトル戦の中でも竜王戦は藤井聡太7段にとって特別の想いを感じていると考える。初年度における初戦の加藤一二三9段戦は竜王戦6組初戦であり、これが棋士として初勝利であった。それから5戦竜王戦6組で戦って、決勝で近藤誠也5段に勝って6組優勝を決め、竜王戦決勝トーナメントに進出している。 竜王戦決勝トーナメント1回戦で増田康弘6段に勝利して、29連勝を飾り、次戦で佐々木勇気7段に30連勝を阻止されて…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度(タイトル編)Ⅲ

藤井聡太7段は数多くの公式・非公式を問わないタイトルホルダー達との対戦で多くの勝利挙げているのも事実である。しかし、タイトル挑戦と言う事になると未だ道途上という他ない。挑戦をする為には、夫々殆どが様々なトーナメント方式であるが、何しろ棋士の数が多いので組分けして挑戦権を掛けたトーナメント出場権を掛けたトーナメントに勝ち抜かねばならない。 本年度成績は42勝8敗で勝率84%の好成績を挙げているが…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度(ハイライト4)Ⅱ

藤井聡太7段は数々の最年少記録を打ち立てたに止まらず、多くのA級棋士を苦も無く打ち破っているトップ棋士である。しかし、棋士になって未だ3年経たない新人棋士である事は否定しようも無い。7段の藤井聡太7段は新人王戦参加資格はもう無いのである。 昨秋、井上門下の奨励会枠で出場して優勝戦まで勝ち上がった出口若武3段に勝って、後無しの新人王戦に優勝した。トップ棋士として活躍する棋士は必ずと言って良い程、…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度(ハイライト3)Ⅱ

このブログを始めた頃に開催されていた棋戦に「第1回AbemaTVトーナメントInspired by羽生善治」をしていた。「頭が痛くなる」と言う記事で紹介したが、その第1回覇者が藤井聡太7段である。ルールは記事で詳説しているが、持ち時間5分でスタートし、1手指すごとに5秒持ち時間が増えるフィッシャールールという特殊なものだ。 詰り、読みを入れる持ち時間が無い為、原則第1感で指さねば直に時間切れに…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度(ハイライト2)Ⅱ

朝日杯オープン将棋トーナメント戦の続きである。昨年は佐藤天彦名人に勝って羽生善治永世七冠との対戦が決まり、広瀬彰人8段に勝って優勝している。昨年は未だ中学生3年生の棋士2年目で、大注目された準決勝及び決勝であり、その間に羽生弓弦が平昌で金メダルを取っている。 筆者はその日迄、藤井聡太7段のふの字さえ知らない藤井聡太7段音痴であった。翌朝から目が覚めるとスマホ検索で藤井聡太を先ず確認する毎日が始…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度(ハイライト1)Ⅱ

本年度の藤井聡太7段が為した1番のハイライトは朝日杯オープン将棋トーナメント2連覇であろう。何しろ、4試合しかせず全て後手番で、A級棋士に立て続けに、それもパフォーマンス満点の勝ち方をしているのであるから。先ずもって稲葉陽8段・糸谷哲郎8段に名古屋会場で相手を寄せ付けなかった快挙は胸の梳くものであった。 糸谷哲郎8段に至っては早指しで有名な棋士であって、ある意味相手の土俵に立っての勝負であった…

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トップ棋士として見た藤井聡太7段の平成18年度Ⅰ

昨年このブログを始めた時の藤井聡太7段の印象であるが、未だ棋士になって2年目の新人棋士としての扱いであった。筆者が藤井聡太7段を知ったのは、昨年朝日杯オープン将棋トーナメント準決勝で羽生善治永世七冠に勝ったと言うことからである。もし、藤井聡太7段があの将棋で負けていたなら、未だに藤井聡太7段の名さえ知らなかったであろう。 朝日杯オープン将棋トーナメント優勝であるが、それ自体凄いことであることを…

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トップ棋士達からトップ棋士扱いをされる藤井聡太7段

先の朝日杯で全局後手番にて一方的な勝ち方をした。聞いてみれば、全ての棋士が対藤井聡太7段対策を練り、渡辺明2冠等はイメージトレーニング迄して、あの結果だと言う。昨年も羽生善治9段が「完成度が高い。若手は序中盤が弱い者だが、藤井聡太7段は全局を通じて完成度が高い。タイトル戦に出てくるのは当然だが、其処に私が居るかどうかだ。」と言っていた。 昨年の朝日杯は名人を破り、羽生善治永世七冠を準決勝で下し…

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藤井聡太7段の3段リーグが宮本武蔵の最初の決闘であるとしたら

宮本武蔵は伝説の剣豪である。藤井聡太7段は次々と最年少記録を更新している未だ16才の高校一年生である。藤井聡太7段の指し手を見ていると、どんな相手に対しても変わらぬ指し手を指しているような気がする。 宮本武蔵は二十歳過ぎに足利将軍指南家の吉岡家に対して決闘をした事で名をはせた。藤井聡太7段の場合は名人になった時に当たるのであろうか。現在の藤井聡太7段は順位戦C級1組で足止めを食っており、名人挑…

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宮本武蔵と相同する藤井聡太7段

宮本武蔵は江戸初期の剣豪であるが、藤井聡太7段の将棋の指方を見てその指すリズムに相同性を感じる。武蔵が初めて新当流有馬喜兵衛という武芸者を切り倒したのは13才であるのは藤井聡太7段で言えば、奨励会3段リーグに当たるであろう。そして、様々な槍とか鎖鎌等の武芸者と戦っているのが現在の藤井聡太7段であろう。 何故宮本武蔵なのかと言えば、藤井聡太7段の指方は全く癖を感じさせない所に原因がある。初手は必…

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藤井聡太7段の指方に見られる「五輪書」

多くの高段棋士のいう所では、藤井聡太7段の指し手は完成度の高さを評価する声が多い。対戦した棋士、例えば羽生善治9段や渡辺明2冠が藤井聡太7段の指し手を評する時、口を揃えて出てくる言葉が完成度の高さである。未だ16才の高校一年生である藤井聡太7段を評しての話であるから、完成度の高さとは何を評して言うのであろうか。 我々日本人の国民的スターである宮本武蔵にその原型を見たい。武蔵に纏わる数多くの決闘…

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遥かに遠い路

昨日、良い将棋を指していたのたが、久保利明9段と対戦して負けて今年の年間勝率中原棋聖超えは不可能となってしまった。勝っていた将棋だと考えるが、順位戦での近藤誠也6段との敗戦と同じく心の幼さが最大の敗因であろう。絶好調時の羽生善治永世七冠の存在は遥かに遠い頂にあると感じた。 詰り、近藤誠也5段や久保利明9段に問題なく勝てる状況と言うのは、羽生善治永世七冠の全盛期と並ぶことであろう。絶対の自信とい…

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藤井聡太将棋の体幹は「駒落ち定跡」、骨格は詰将棋

体を動かす基礎となるのは、体幹であり骨格である。何の運動競技をやっても、最初から最期まで付いてくるものが体幹の強さであって、一流アスリートは悉く強い体幹を持っている。競技するのに、直接使うのは骨格筋に違いないが、夫々の骨格筋を安定させて自由に動かせる根幹が体幹に他ならない。 藤井聡太7段の指し将棋は華麗で力強いと誰しも感じていると思うが、将棋の体幹と骨格が整っているからに他ならない。それがあっ…

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藤井聡太7段の読みとは

先程、NHK将棋トーナメントで郷田9段対森内9段の対戦の終盤戦を偶々見た。トップ棋士同士の準決勝であるのに、その指しようは自身が指した後の1手しか考えていないように見えた。どんな棋士にとっても、読みは2手以上は読まないし、その先を考えるのは2手先に出現した盤面が自身にとって有利不利しかないと感じる。 一方、藤井聡太7段の場合の読みは、原点に詰将棋があるように感じる。将棋と言うボードゲームは、相…

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ファンにはハラハラドキドキさせ乍ら、読切の詰み

昨日は久々に丸1日藤井聡太7段対畠山成幸8段の熱戦をアベマТVで観戦した。最初は相掛り角交換した後、捻り飛車の戦法を畠山成幸8段が採用したので、中々見慣れない中盤になった。藤井聡太7段の歩が畠山成幸8段の玉の2つ先に居ると言う珍しい戦型だったが、藤井聡太7段に決め手を与えない侭中盤戦が続いた。 驚いたことに最初に飛車が居た玉が真反対の角の位置迄早逃げをした事であった。藤井聡太7段は角2枚、金銀…

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藤井聡太7段3回連続トーナメント出場なるか、竜王戦4組ランキング戦第2局始まる

本日午前10時から畠山成幸8段と藤井聡太7段後手で対局が相掛りの戦型で始まった。畠山成幸8段の棋風は居飛車角換わりと藤井聡太7段と相同する部分があるので、持久戦となりそうである。案の定、角交換の後畠山成幸8段は圭先の歩を五筋に進め、対する藤井聡太7段は長考の末角打ちを見て端歩を突いた。 ここまでと言うより、暫くの間5分の形勢を保った侭、両者持ち時間消費が続く。藤井聡太7段の角打ちを見て、畠山成…

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5五角に控室の棋士達にどよめき

朝日新聞デジタルのカルチャーを押して将棋を押すと、「杉本昌隆8段の『棋道愛楽』」という連載コラムがある。一昨日に掲載された記事に朝日杯決勝での『誰もが思った「作戦失敗?」、藤井7段の新感覚の1手』と題する物があったので紹介したい。記事の初段の終りに「渡辺2冠の作戦は雁木囲いから棒銀という力戦。中盤で藤井7段が指した『5五角』に控室がどよめきました。」とある。 杉本昌隆8段は絶対指されない予想外…

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藤井聡太7段、9勝1敗でC級1組残留決まる

順風満帆であった藤井聡太7段であるが、昨日の順位戦最終戦で勝つも、昇級は時節以降に持越しとなった。師匠の杉本昌隆8段は、先だっての8段昇格に続いて、B級2組に昇級が決まり、杉本昌隆8段にとって嬉しい藤井聡太7段効果であった。大体年齢を重ねて、様々な棋戦で降級してくると、その下降は止まらないものだが、藤井聡太7段の活躍で杉本昌隆8段の脳も活性化したようだ。 残念な結果とはなったが、未だ16才の少…

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藤井聡太7段の読みについて

昨日に続いて、SUGIさんの「藤井7段は速く読めるのに長考されるので、中盤あたりから詰み迄読み切ろうとしているんじゃ…などと私はいつも考えていました。」と言う質問について筆者なりの見解を示したく記述します。筆者は将棋は随分弱いので、藤井聡太7段がどこまで読んでいるか等測り知れない立場に居ますが、記事を書くに当って対局を出来る限り理解して書いている積りですので、40分考えて何手か経つと1時間読むと…

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脳の中で意識せずに新しい定跡が生れる

一昨日SUGIさんから「画像記憶していれば、同じ場面で無くても手筋が浮かぶのですか」と言う質問があり、今日はそれを詳述します。1つや2つの画像記憶では駄目で、無数の画像記憶があり、脳神経細胞はそれを無数の画像記憶を創生します。我々は母胎内で無数の重力を受けた自身の存在感覚を身に付けます。 母胎内からこの世に出てきて数週間もすると、ゴロゴロ転がったり、手や指をしゃぶったりしてこの世での体性感覚を…

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脳は進化し続ける

眠りは脳を休ませる為にあると良く聞く。しかし、筆者は脳に明らかな休息は有り得ない、特に現在進行形で色々と考えている働きをしている錐体細胞にはと考える。何かの発明・発見があった時、それを為した人は風呂に入っていた時とか別の何かをしていた時に起きるとよく言われる。 実際に脳神経細胞が活発に活動していて、新しい樹状突起やシナプスが出来る状態にある時は、休みはしないのである。食事をしたり風呂へ入ったり…

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所司著「駒落ち定跡」は手筋の山

先日強さの秘訣は「駒落ち定跡」を5才で読破、詰り丸暗記(文字が読めないから丸暗記と推測)した事であると書いた。課したふみもと子供将棋教室の主催者である文本力男さんによれば、「駒落ち定跡」は手筋の山であるので、文字を読めない聡太君は丸暗記(右側頭葉に記憶)せざるを得なかった。それで、聡太君は誰にも見えない手筋が閃き、終盤の寄せに強い棋士となっている。 言葉の分かる大人は同じ覚えるでも陳述記憶とし…

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